どちらが真実か?既存メディアとネットの報道

  • 2011/03/22(火) 17:07:09

『日本に住む日本人が、東日本大震災の報道で、海外発のニュースの方が情報が早くしかも正確ということで、 「BBCやCNNに情報を求める人が多い」と、日本人の友人が教えてくれた。』と、ロス在住ジャーナリスト・板垣眞理子氏の緊急リポートでは述べられている。

未曾有の大災害時にも、略奪も起きず、冷静に助け合う被災者の姿に、米国のメディアから称賛の声が上がる一方、原発事故に関する情報を公開しない日本政府の対応に、米メディアはイラ立っているという。

MSNBCテレビのニュースショー「ハードボール」では、「国民にむやみに恐怖感を与えパニックに陥らせるのを恐れるのはわかる」としながらも、日本では「災害地の政府は被害の実態を過小評価しがちで、日本政府は家父長的で、国民にどんな情報を与えるか政府が選択できると思っていて、情報公開を原則とする米国と日本のカルチャーギャップは大きい。

情報不足に米TVメディアでは、航空写真から専門家が福島原発の被害の危機的状況を独自に分析し、高まる危険を訴えることまでしたという。

テレビ・新聞のメディアが伝える情報と、ネットで得られる情報との違いを、広瀬隆氏のいくつかの動画を挙げたので、それを見て判断してもらいたいと思う。どちらが真実か?言い換えれば、どちらが国民を心配して国民の側にたった報道をしているか?ということだと思う。

この動画をぜひ見てもらいたい。
また広瀬氏の動画の内容からいくつかのサイトもご紹介したい。

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海外メディアは果たして騒ぎすぎなのか? BBCやCNNの原発事故報道★ロス在住ジャーナリスト・板垣眞理子氏が緊急リポート

http://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-news/news/20110322/enn1103221543006-n1.htm
2011.03.22.


米メディアは、日本の原発事故をより深刻に伝えていた
(AP)

福島第1原発事故をめぐって、アメリカのテレビでは、日本政府の“隠蔽体質”にいら立ちを見せていた。海の向こうでは、どう伝えられていたのか。夕刊フジ芸能コラム「LAウオッチ」を担当するロサンゼルス郊外在住のジャーナリスト、板垣眞理子氏が緊急リポートする。

 「BBCやCNNに情報を求める人が多い」と、日本人の友人が教えてくれた。

 米国ではなく、日本に住む日本人の話だ。東日本大震災の報道で、海外発のニュースの方が情報が早くしかも正確、という評判が一部でささやかれていたようだ。

 先週当コラムでお伝えしたように、未曾有の大災害時にも、略奪も起きず、冷静に助け合う被災者の姿に、米国のメディアから称賛の声が上がった。

 しかし、日本人に対する評価が上がるのと反比例するように、原発事故に関する情報を公開しない日本政府の対応に、米メディアはイラ立っていた。


 日本でもお馴染みのCNNの花形キャスター、アンダーソン・クーパーも先週、被災地入り。福島原発が第二の爆発を起こした時、現場から北へ100キロの位置で生中継中だった。米国のスタジオに陣取るマサチューセッツ工科大学の専門家に「ここから待避した方がいいのか」と尋ねる彼の不安は、そのまま日本人が抱く不安でもあった。

 東京に撤退したクーパーは、日本政府の報道官への電話インタビューで、「なぜ情報をすべて教えてくれないのか」と詰め寄った。しかし、このとき担当者は「どうぞご理解を」と答えるのみで、クーパーもギブアップの状態だった。

 18日時点で、米政府が在日米国民に出していた原発事故施設からの避難指示は、80キロライン。これに対し、日本の指示は20キロに留まった。

 MSNBCテレビのニュースショー「ハードボール」では、「国民にむやみに恐怖感を与えパニックに陥らせるのを恐れるのはわかる」としながらも、ジャーナリストがこう指摘した。

 「災害地の政府は被害の実態を過小評価しがちで、日本では特にその傾向が強い。日本政府は家父長的で、国民にどんな情報を与えるか政府が選択できると思っている」

 情報公開を原則とする米国と日本のカルチャーギャップは大きい。

 情報不足に米TVメディアでは、航空写真から専門家が福島原発の被害の危機的状況を独自に分析し、高まる危険を訴えた。


 黒澤明監督が映画「夢」の中で描いた、富士山の噴火で原子力発電所が爆発し、放射能を浴びた人々が次々に倒れていく恐ろしい“悪夢”を思い浮かべ、血の気が引く思いだった。

 各国が自国民を日本から移動させる動きも伝えられた。カリフォルニア州では飛来する微量の放射能にも神経を尖らせている。

 福島第1原発については、ひとまず「最悪」の事態は回避されたようだが、先週末からのアメリカでの報道は日本以上に危機感をつのらせたトーンだった。それが、杞憂であって欲しいと願うのみだ。 (ジャーナリスト)

 ■夢

 黒澤明監督が1990年に送り出した日米合作映画「夢」は、黒澤監督自身が見た8つの夢の世界を描いているが、そのうちの「赤富士」では、原発の爆発が描かれている。

 原発が爆発して、富士山が真っ赤な霧に包まれて溶けていくが、その霧の正体は放射性物質。逃げまどう群衆の中で、「原発に携わった奴らは許せない」と怒りながら海に身を投げようとする男が現れるが、その男こそ、原発を推し進めた人物だった、というストーリーだ。主演の「わたし」を演じるのは寺尾聰で、発電所の男を井川比佐志が演じている。

3月17日インタビュー


広瀬隆氏の言ったドイツ発解析動画 福島原発


3月20日インタビュー


緊急報告「福島原発で何が起きているのか」:緊急報告広瀬隆・広河隆一
3月23日ライブ中継 広瀬隆・広河隆一 デイズジャパン
http://www.daysjapan.net/







広瀬 隆
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BA%83%E7%80%AC%E9%9A%86



 広瀬氏が言ってた
「福島第一発電所の原子炉は
ゼネラル・エレクトロニック(GE)が
設計・製造したものだが、
その格納容器「マーク1」にデザインの欠陥があると
70年代から専門家から指摘されていた。」

http://blogs.yahoo.co.jp/ninjax1955/2924166.html



止めよう! 六ヶ所再処理工場 
http://cnic.jp/modules/rokkasho/>


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原発事故で東電は過去に何をして来たのか、
どんな責任があるのか


http://d.hatena.ne.jp/hatehei666/20110321/1300675037


 東京電力福島第一原発の地震による損壊では、3月12日に水素爆発を起こした1号機、14日に同じ爆発を起こした3号機の残骸が脚光を浴びる中、2号機、4号機がやや地味な扱いになっています。20日の報道によれば、1号機は米国のジェネラルエレクトリック社、2号機はそこと東芝の共同、3号機は東芝単独、そして4号機が日立製作所が建設し、その維持には各社協力のもと、東電が担って来ました。

 今度の事故では15日に4号機で火災があった為、監視の為に東芝、日立などの50人が残りましたが、ニューヨークタイムズ電子版を見ますと、彼らはFACELESS50つまり無名の50人技師として、その勇気ある行動が称えられています。朝日では「フクシマ50」と報道されています。

 一方で東電は被害状況でも、計画停電でも、正確な情報を的確に伝えずもたもたしており、はなはだ評判がよくありません。

 なぜなのでしょうか?

 国を挙げての原子力発電の推進には、既に大学闘争後の1975年から原子力資料情報室を設立した高木仁三郎氏の鋭い批判があり、ジャーナリストの広瀬隆三氏が高木氏亡き後反対活動を続けています。

 しかしそうした人々とは違い、今度の4号機の原子炉圧力容器を設計した日立の田中三彦氏の名前を忘れるわけには行きません。田中氏は原子力行政を批判した為に日立を追われたわけではありません。設計から出来上がった圧力容器の安全性問題で、日立や東電の対応に忙殺されて疲労し、会社を辞めた事になっています。でも裏には日立の隠微な退職への圧力があったように思えてなりません。

 つまり田中氏の代表的著作である『原発はなぜ危険か』(岩波新書)を詳しく読めば、その事実が否定出来ないからです。

 この本の冒頭で田中氏は4号機原子炉圧力容器の大きな歪みを問題にしています。かつて私は大学闘争後しばらく日産の下請け工場で板金などの仕事に携わった事があるので(結局モノにはならず、ベンダーという曲げ機が扱えるようになっただけでした)、溶接作業を行なうと必ずゆがみが生じ、残留応力が生じる為に、それを除去する焼鈍作業というものがあるのは知っていました。

 日立はこの作業で大失敗をしてしまいました。歪んだ容器を是正する為、田中氏はIBMのスーパーコンピューターを用いて膨大な計算をしました。そしていざ実施の時、その現場に東電の関係者が一度も立ち会わなかった事を指摘しています。そしてその後の東電、日立、国のおざなりな対応ぶりについては推して知るべしです。

 田中氏は今回の地震による事故に言及し、「幾重にも用意されたはずの安全対策がことごとく機能しない事態に、東電は『想定外の事態』を繰り返すが、専門家からは批判の声が上がる」と書いています。勿論この専門家の中にはご自身も含まれるでしょう。

 これらを要約すると、東電は無辜の50人を現場に張り付かせ、自らは安全な場所にいて、手軽に事故の癒やしを行い、「平安だ、平安だ」とでも言い出しかねない状況です。

 「彼ら(=東電)は、わたしの民(=日立の技師たちや原子炉圧力容器に適用)の傷を手軽にいやし、平安がないのに、『平安だ、平安だ。』と言っている」(エレミヤ6:14)。

 かくて東電の原子力推進事業は挫折し、サイエンティフィックアメリカン電子版が指摘するように、「福島は今後長らく放射能のゴミ捨て場=不毛の地」となる事でしょう。

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原子力資料情報室記者会見 2011年3月12日
動画を含む


http://iwakamiyasumi.com/archives/7597

3月11日午後2時4分ごろ発生した「東北地方太平洋沖地震」(マグニチュード8.8)によって、福島第一原子力発電所・第二原子力発電所の周辺20kmの住民が避難する事態となりました。12日午後3時36分ごろには、福島第一原発1号機の建屋の壁が爆発によって崩壊。

内閣・原子力保安院・東京電力の情報開示が必ずしも十分とは言えない中、NPO法人「原子力資料情報室」による、原子炉の設計に関わった技術者2人も交え、緊急記者会見が3月12日夜8時から開かれました。(後段に、岩上安身の関連ツイートを掲載しています。)

上澤千尋(原子炉・安全問題担当,原子力資料情報室)
後藤政志(柴田宏行)(東芝・元原子炉格納容器設計者)
田中三彦(日立バブコック・元原子力圧力容器設計者・サイエンスライター)
海渡雄一(弁護士・原子力発電所運転差止弁護団)

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「石橋克彦 私の考え」のサイトより
(地震を予告し、原発の危険性を訴え続けた地震学者)
2011年東北地方太平洋沖地震による「原発震災」について
石橋克彦(神戸大学名誉教授)

 具体的なリンクは下記のサイトを
直接ご覧ください。
http://historical.seismology.jp/ishibashi/opinion/2011touhoku.html


2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震(M9.0)で亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、被災された膨大な皆様に心からお見舞いを申し上げます。そして、一人でも多くの方が救出されることを切に願っております。

 激甚な地震津波災害のうえに、東京電力福島第一原子力発電所で重大な事故が発生し、かなりの放射能が漏出して多くの住民が避難を強いられていることは、痛恨の極みです。
 私は、大地震によってこのような事態が生ずることを憂慮し、1997年から警鐘を鳴らしてきましたが、こんなに早く懸念が現実化してしまうとは思いませんでした。

 今は、東京電力・協力企業、政府、地元自治体、消防・警察、自衛隊、国際的な援助チームの関係者のご奮闘により、一刻も早く危機を脱して最悪の事態が回避され、住民の被曝と不自由な生活が最小限に抑えられることを祈るばかりです。

 私がこれまで書いたり話したりしてきたことは、今の緊急事態に役立つことではないのですが、私が願っていたことを少しずつ纏めておきたい気がしてきました。幸いに危機的状況を脱することができたら、今後の日本社会をより安全に復興するために多少は参考にしていただけるかもしれないとも思います。まずは3点をアップします。 (以上、2011年3月15日記)
「原発震災」の原典: 原発が地震で大事故を起こす恐れは1970年代から指摘されていますが、私は震災論の立場から「原発震災」という言葉・概念を下記で提唱し、震災軽減の重要な一環としてその回避を訴えました。細かい点は古いですが、基本的コンセプトは今も通用すると思います。
  石橋克彦:「原発震災−破滅を避けるために」
    『科学』(岩波書店) Vol.67, No.10 (1997年10月号) に掲載
2007年新潟県中越沖地震による柏崎刈羽原発の被災の後に書いた下記では、「(地震活動期の)日本の海岸線を縁取る(中略)原発の地震被害が日常的風景になるといってもよい」として、地震列島における原発依存は、原発震災以外にも、電力供給危機の長期継続といった地震リスクを抱えていることを指摘しました。
  石橋克彦:「原発に頼れない地震列島」
    『都市問題』(東京市政調査会) Vol.99, No.8 (2008年8月号) に掲載
石橋克彦:「迫り来る大地震活動期は未曾有の国難−技術的防災から国土政策・社会経済システムの根本的変革へ−」
  第162回国会衆議院予算委員会公聴会(2005年2月23日)で公述
  『人間家族』(スタジオ・リーフ)2005年3・4月号(通算345号)に掲載
(時間が30分に限られていたとはいえ、東日本への目配りが薄かったことは反省しています)
Ishibashi, K., 2003, Genpatsu-Shinsai: Catastrophic Multiple Disaster of Earthquake and Quake-induced Nuclear Accident Anticipated in the Japanese Islands
Presented in Session JSP11 (Geophysical Risk and Vulnerability: The Population-Hazard Interaction) in the 23rd. General Assembly of IUGG (the International Union of Geodesy and Geophysics), 2003, Sapporo, Japan
Abstract  PDF file of slides  講演要旨(直訳的な硬い和訳)
石橋克彦:「原発震災:日本列島で懸念される、地震と地震による核事故とが複合する破局的災害」 第23回IUGG総会(2003年7月7日/札幌)で講演
(2011年3月18日追加)

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コンピューター監視法案

  • 2011/03/22(火) 15:37:46

新宿区の図書館で、個人ブログにも一斉にフィルターがかけられ、閲覧できないようになったことについては以前書いたが、http://wajuntei.dtiblog.com/blog-entry-228.html民主党はコンピューター監視法案を成立させようとしていることがわかった。

間違った言論統制をする法案が通れば、軍国主義への道に進みかねない。成立までに、法案について言論弾圧につながるような箇所は見直し、安易な監視法案を成立しないようにしなければならない。

今の政府、言い換えれば民主党を動かしている勢力(全共闘仲間?)は、権力を握ると粛清や弾圧をし、どんな手段を使ってでも権力を維持しようとするから気をつけなくてはならない。

反対の声をあげられるときに、はっきり反対し、廃案にしておかないと、結局市民がいざというときに声をあげられないということになってしまう。

ここで挙げる「山田衆三のブログ」の山田さんについては、自民党から出馬して民主党候補に破れ落選とプロフィールに書かれているが、このことについては民主党、自民党などという政党の枠を取っ払って、一般市民ブロガーとしてどうなのかというという視点から見ていくべきだと思って乗せてみた。

ただ、どうもこの震災の混乱期に、内閣の総意として法務省から民主党の法務部会に提出されたと伝えられていた、コンピューターウィルス等々に関する刑法の改正案が、閣議決定されたと報じられたようだ。

これによって、「ウィルス作成罪」、「コンピューター監視法案」などと呼ばれ、各方面からの批判の対象となってきたこの法律は、議員レベルの立法ではなく、内閣の総意として国会に提出され、可決に向けて推し進められることになったものと考えられれ、今後かなりの議論を呼びそうである。
_______________________________
http://news.livedoor.com/article/detail/5372716/

コンピューター監視法案

山田衆三提供:『衆ノ雑感』山田衆三のブログ

2011年02月26日08時50分
2011年に入りチュニジアで起こった民主化運動・反政府デモに端を発し、近隣のエジプトやリビアへと飛び火、更に北アフリカ地域からバーレーンやサウジアラビアなど中東地域に政変が拡大する様相を呈しています。

一連の出来事では、不特定多数の人々が時間と空間を超えて相互に情報共有する交流サイト「フェイスブック(Facebook)」http://ja-jp.facebook.com/など社会的ネットワーク(人同士の繋がり)をインターネット上で構築するサービス「ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)」の威力を世界がまざまざと思い知らされました。

2011年1月24日に召集された第177回通常国会提出を目論み民主党政権が準備している「コンピュータ監視法案(情報処理の高度化等に対処するための刑法等の一部を改正する法律案)」は、コンピュータに係る「ウイルス作成罪(不正指令電磁的記録に関する罪)」の疑いで警察など捜査機関が取り締まる必要がある際、裁判所の令状なしにプロバイダー(インターネット接続業者)にログ(通信履歴)を一定期間(上限90日間を想定)保全(消去せずに保存)するよう要請できる制度です。

コンピュータ監視法案では、ウイルス作成罪の要件が曖昧で“疑わしきは罰せず”の原則に反し、リモート・アクセス(遠隔操作)によって通信回線で接続されたコンピュータの膨大かつ広範なデータ(電磁的記録媒体)の差し押えが一網打尽に認められ、ログの保管を容易にするため、その保全を警察など捜査機関がプロバイダーに要請することができる等、国民のプライバシーや通信の秘密が侵害される致命的な欠陥を抱えています。


ログ保全要請によってメールの場合、発信者・受信者、通信日時、どのような回線経路で通信が行われたか、どのようなメールソフトを使っているか等が分かります。また、ウェブページ(ウェブ上にある個々の文書)の場合、どのウェブページを閲覧したか等が分かり、ブロードバンド(高速通信回線)で常時接続の場合には、かなりの確率で使用しているコンピュータを特定することも可能です。

警察など捜査機関がログを入手する方法としては、コンピュータ監視法に基づいてプロバイダーにログを保全させる正攻法のやり方のほか、ログは任意提出といいながらも国家的お墨付きを与えられたコンピュータ監視法の協力義務規定を根拠としてプロバイダーから半ば強制的にログを押収し、保管するやり方です。

警察など捜査機関を取り締まる第三者機関がない以上、警察など捜査機関が適法な範囲を逸脱しても処罰されることを免れ、警察など捜査機関自身の権限を強大化しようと監視体制が行き過ぎた方向に進む恐れがあります。そして、インターネットが規制され、警察など捜査機関が特別高等警察(秘密警察)の如く自由な言論・表現活動を脅かして最終的に思想弾圧に波及する恐れもあります。

コンピュータ監視法案を取り纏める立場にある江田五月・法務大臣は、2011年1月15日の閣議後記者会見でコンピュータ監視法案について問われ、
「これは、ちょっと勉強不足で何ともお答えできるほどの私の見解を持っておりません。

我々の世代になりますと、それは何語ですかというところもあって、私自身は極力インターネットにもアクセスしたり、あるいは自分のホームページも活動日誌を毎日更新等しておりますが、それでも何か片仮名が飛び交うと頭がくらくらするのでしっかりと勉強させてもらいたいと思います」http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/hisho08_00117.htmlと発言し、民主党政権の閣僚として国家権力の中枢に居座りながら事の重大性を全く理解しておらず認識の希薄さを露呈しました。

日本をはじめ欧米など主要30ヶ国が署名し、2001年に採択された『サイバー犯罪に関する条約』http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/treaty159_4.htmlを拠り所とするコンピュータ監視法案は、日本国憲法の第21条に規定されている「検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない」、或いは日本国憲法の第35条に規定されている「捜索する場所及び押収する物を明示する令状がなければ、侵されない」に抵触し、「人権侵害救済機関設置法案(旧人権擁護法案)」http://yamada-shuzo.dreamlog.jp/archives/51963968.htmlと同様に私人である一般の日本人を国家統制し得る“平成版治安維持法(治安警察法)”と呼べ、天下の悪法であると考えます。
『衆ノ雑感』山田衆三のブログ

山田衆三

前・財団法人日本生産性本部主任研究員。元・特殊法人(現:独立行政法人)NEDO職員。
自民党奈良県連が行った一般公募で、応募者43名の中から第22回参議院議員選挙・奈良選挙区の自民党公認候補となるが、民主党公認候補に敗れ次点。
ライフワークであるエネルギー・環境問題から政治・経済まで幅広いテーマを取り上げる。
________________________________
http://www.pjnews.net/news/909/20110317_5

PJNEWS 
PJ: 田中 大也
「コンピューター監視法案」閣議決定される

2011年03月18日 14:23 JST
【PJニュース 2011年3月18日】
■ 「コンピューターウィルス」に関連する刑法の改正案が閣議決定される


法務省から民主党の法務部会に提出されたと伝えられていた、コンピューターウィルス等々に関する刑法の改正案が、閣議決定されたと報じられた。

これによって、「ウィルス作成罪」、「コンピューター監視法案」などと呼ばれ、各方面からの批判の対象となってきたこの法律は、議員レベルの立法ではなく、内閣の総意として国会に提出され、可決に向けて推し進められることになったものと考えられる。

■問題点は払しょくされず、「ウィルス」の取得・保管で懲役刑も


しかし、内閣が推し進める優先度の高い法案として定義付けられたものの、新聞各紙が報じた法案の具体的内容を見る限り、多くのところで指摘されてきた問題点は、まるで解消されていないというのが実情のようだ。

「ウィルス」を、作成・保管した場合のみならず、「取得」、「保管」した場合も、最高で二年以下の懲役という重い罰則が科せられることになるとされている。そもそも「ウィルス」が単なるプログラムであり、「感染」するということは、そのプログラムを「取得」、「保管」することであるだけに、ウィルスに感染した被害者が、法的処罰の対象にもなりかねないという、危険な条文構成となっている。

また、通信履歴の最大六十日の保存を当局がプロバイダー会社側に要請できる「コンピューター監視法案」的な要素も、不特定多数に「わいせつ」な画像メールを送ることを禁じるというような、およそコンピューターウィルスとは関わりのない部分まで盛り込まれたと報じられている。

仮に一連の報道の通りの法案が正式に、国会に提出されたとすれば、実に危険な状態に、コンピューターを使うほとんどのユーザーが晒されることにもなりかねない。

■「違法状態にならない」ようにするのは個人献金の管理よりもはるかに困難


誰でも「違法」となり得るだけに、この罰則規定が、日本の政局を一変させてしまう危険性すら少なくない。具体的に言うならば、現内閣が大打撃を受けることになった「献金問題」よりも、さらに順守し辛い法律になっている。

小額の個人献金者の国籍まで、逐一チェックし、「違法な献金」を受け取らないようにすることは確かに困難だが、献金自体を受け取らないことで、どうにか「犯罪」をせずに済むかも知れない。

しかし、「ウィルス」は、現金のように、定義のしっかり固まったものではなく、受け取る気が無くても勝手に押し付けられ、しかも押し付けられたことにもなかなか気付けないものだ。

違法行為を回避する難しさは、献金における「国籍問題」の比ではなく、市民は言うに及ばず、全ての政党、政治家、政党関係者にとって、非常に高いリスクとして機能し得る法律、とも言えるもので、場合によっては、パソコン内に存在するプログラムの「取得」が「意図的」か否かで、国会が紛糾し、内閣や政権が交代していくという酷い状況に直面することになってしまうかも知れないのだ。【了】


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盗聴法<組対法>に反対する市民連絡会

【なぜ共謀罪に反対するのか】


コンピュータ監視法案 Q&A

http://tochoho.jca.apc.org/kyz1/qacs.html
Q:「コンピュータ監視法案」というのはどのような法案ですか?

A:「共謀罪」として私たちが問題にしている法案は、「犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案」が正式名称で、この法案には、共謀罪と連動するいくつもの刑法、刑事訴訟法の改正が盛りこまれています。「コンピュータ監視法案」と呼んでいるのは、このうち、警察などが捜査の必要があるときに、裁判所の令状なしに、プロバイダーなどに通信履歴を一定期間(90日を想定)保管させることができるというものです。


Q:通信履歴って何ですか。

A:通常「ログ」とよばれるものですが、メールの場合であれば、発信者と受信者、通信の日時、どの経路を通って通信がおこなわれたのか、メールソフトは何を使っているかなどがわかります。webページの場合であれば、どこのwebページを閲覧したのかなどがわかります。ブロードバンドで常時接続の場合には、かなりの確率で使用しているコンピュータを特定することも可能になります。


Q:通信履歴の保管だけで、警察が直接ログを見ることはできるのですか。

A:表向きはできません。警察は、この法案が通過することによって、通信履歴を入手するふたつの選択肢をもつことになります。ひとつは、法律に基づいて履歴を保管させるという正攻法の方法、もうひとつは、これまでにも行われてきた任意で通信履歴を提供させるという違法ともいえる方法です。

通信履歴の保管はやっかいな仕事なので、法律で強制されるよりは任意で警察に協力したほうが都合がいい、という判断にプロバイダーは傾きがちではないかと思われます。言い換えれば、通信履歴の任意提出の強要(語義矛盾ですが)の手段として監視法が使われる可能性が高いと考えられるのです。


Q:私たち市民にとって、とくに問題になるのはどのような点ですか。

A:警察が監視していることは、一切外部に漏らすことが禁じられていますから、まったくわかりません。特に、通信履歴を保全させ、任意でそのなかから必要な情報を提供させるけれども、最終的には、警察が令状を取得して正式に通信履歴を入手することなく捜査を終えるというようなやりかたをされた場合、警察の行動はまったく表に表れません。

警察を取り締まる警察はありませんから、警察の捜査は、適法な範囲を逸脱しやすいことは、裏金作りから違法盗聴まで、これまでの経験からなかば常識になっています。


Q:ジャーナリストなどの取材源の秘匿ができなくなるといわれていますが、どうしてですか。

A:たとえば、なんらかの刑事事件を取材している記者が、被疑者とおもわれる人物やその関係者に携帯電話やメールで接触したとします。警察が被疑者の通信履歴を監視していれば、とうぜんこの記者からのコンタクトを知ることになります。警察が悪意をもってマスコミを見張るというケースもあると思いますが、そうではない場合であっても、ジャーナリストの取材行動はこれまで以上に大幅に把握されていしまいます。この点については、マスメディアの関心が薄いのが大変気にかかります。


Q:共謀罪とどのように関係しますか。

A:共謀は、相談の事実を把握することなしには立件できません。したがって、通信の監視は、共謀罪捜査の大前提となります。先の記者のメールが監視される場合も、その結果として共謀の罪に問われるというケースもありうると考えなければなりません。

たとえば、権力犯罪の取材では、部外秘の情報を内密に内部の提供者から得るなどが必要な場合がありますが、こうした調査報道が大変困難になると思われます。また、もうひとつの問題として、共謀罪が成立すれば、共謀の容疑で捜査を開始できることになり、この段階でコンピュータ監視も開始されると考えてよいでしょう。

たとえば、選挙違反は、共謀罪の対象犯罪になりますから、選挙の開始とともに、選挙運動全体を警察がひそかに監視するということも可能なのです。共謀罪に反対するということは、同時に、この法案にもりこまれているコンピュータ監視の立法にも反対することであるという理解が必要です。共謀罪が成立すれば、警察はまさに秘密警察そのものになるのです。



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誰のための救済策か?

  • 2011/03/22(火) 14:14:33

 東京を離れるときには、いつも体が揺れているようだったのに、帰ってからは地震があっても揺れに気づかないほどあのピリピリと張り詰めた気持ちがなくなった。それだけでも東京を離れた意味はあったのかもしれない。

 まだ、原発は予断を許さぬ状態で、息子の仕事さえなければもう少しのんびりしてきたかったのだが、妊婦や子供のいる家庭は、原発が安心した状態になり心配がなくなるまで、いられるなら西日本の実家や親戚の家ですごしていたほうがいいように思う。スーパーへ行くだけでも不安でパニックを起こすような所から離れることができるなら、それも身を守ることになる。

 被災地から村ごと安全な場所に移動を始めたというニュースが流れた。地方自治体が受け入れ始めたのだ。地震や放射能の心配のある場所から離れて、ぐっすり寝て、不安な気持ちを楽にする、そしてやがては仮設のような住宅であっても、家族ごとのプライバシーが守られるよう配慮されたところですごす。ホテルや旅館が被災者に住居としてしばらくの間、提供するというニュースも流れ、実現すればそれだけでずいぶん救われるだろうと思った。

 悲しみと絶望の中から立ち上がるためには、多くの支援がなければならない。どんなに危険でも被災地の家に残りたいという家族もいるだろうし、その思いもまた尊重しなければならない。

 政府や行政は必ずしも被災住民の立場にたち、住民のためを思って言っているとは限らない。20〜30kmのところへの避難命令を出しながらも、 諸外国は避難エリアを80km以上に設定した。観測されている放射線量を踏まえれば、当然の措置である。 観測される放射能から80〜100kmに避難する情報を知っている者への措置に比べると、情報を知らされない住民はあえて危険の中に置き去りにされているといえる。

『「ただちに健康に害をおよばすことはない」 との情報が流布されているのは、政府と電力会社が、政府と電力会社の賠償責任を最小化することを目的に、政府と電力会社を救済することを狙ったものなのだ。 このことを、私たちは明確に認識しておかねばならない。』

と植草氏が「知られざる真実」の中で言っている。

「海外諸国は、周辺地域の現状に著しく高い警戒感を保持しているが、すでに明らかにされている事実から判断するなら、海外諸国の対応が適正なものであり、日本政府の対応は住民の生命および健康に万全を期すものになっていない。日本政府の姿勢は、政府と事業者の経済的負担を最小化させることだけを重視した、背徳の姿勢であると言わざるを得ない。」

と、情報を与えず、住民の身を守る対応になっていない政府を厳しく批判している。また、同時に、

浪江町の放射線量時系列データや、福島県東側海洋水域の放射能汚染状況についての詳細なデータを、隠蔽せずに全面的に公開することを強く求めている。

今後の焦点はあくまでも電源による冷却システムを復旧できるのかどうかにかかっていることは事実だが、私たちは情報を正しく見極めて、政府に安心させられた危険な場所にいる住民へも何らかの手をさしのべられないだろうかと思わずにはいられない。



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植草一秀の『知られざる真実』
マスコミの伝えない政治・社会・株式の真実・真相・深層を植草一秀が斬る

2011年3月21日 (月)

誰が、何を目的に、誰を救済しようとしているのか

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-6592.html
魚の卸業者が腐った魚を売ってしまったとしよう。この腐った魚を仕入れた料理屋は腐った魚を調理して客に提供してしまった。
 
 この事実がニュースになって、腐った魚料理を食べた客は、大丈夫かどうかを心配し始めた。
 
 すると、政府と魚の卸業者が一斉に、腐った魚を食べても、
「ただちに健康に影響を及ぼすとは考えられない」
と言い始めた。
 
 それでも、多くの客は、腐った魚を食べたら食中毒を起こしたり、さまざまな弊害があるのではいかと心配に思う。
 
 この国にはさまざまな安全のための基準があって、この腐った魚は、この国の安全基準を満たさないものであった。このことも客は知っている。だから、腐った魚を食べて本当に大丈夫なのかを心配に思っている。
 
 ところが、
「腐った魚を食べたくない」、
「腐った魚を食べたら危ない」
と発言することは、腐った魚料理を出した料理店の営業を妨害することになるから、あまり大声で言うなとのお達しが出た。
 
「腐った魚料理を出す」との評判が広がって、料理店の客足が減ることを
「風評被害」
というのだそうだ。
 
 客は料理店が悪いのではないことを知っているから、
「腐った魚を食べたら危ない」
と言うことは控えなければいけないのかという気持ちになってきた。
 
 社会全体で、
「腐った魚を食べたら危ない」
と発言することは、料理屋のことを考えない悪者であるとの空気が生まれてきた。
 
 結局、腐った魚の出荷は放置され、客は、心配に思いながらも料理屋が出す腐った魚料理を食べ続けることになった。

 ところが、この「腐った魚料理」は、食べても、
「ただちに健康に害をおよぼすこと」
はなかったが、
「長期間、継続して摂取すると、重大な健康被害を生む」
料理だった。
 
 この腐った魚料理を食べ続けた人々が住む地域では、やがて、がんの発生率が急激に上昇し、出生率は低下し、奇形の胎児が発生する確率が異常に高まった。
 
 こんなことを防がなければならない。

周辺地域の放射能濃度は、一部地域では、明らかに高い。
 
 100マイクロシーベルト/時の放射線量が観測され続けている地点は、本当に何の問題もないのか。
 
 放射能汚染の基準値を上回る食物を摂取し続けて、本当に何の問題もないと言い切れるのか。何の問題もないというのなら、そもそも基準値など意味のない数値であるということになる。
 
「腐った魚を食べても何の問題もない」
との情報を流布しているのは、政府と魚の卸業者である。彼らがこうした情報を流布するのは、さまざまな影響に対してこの業者と政府が賠償責任を負うからだ。
 
 今回の重大な原子力事故の責任は政府と電力会社にある。放射能汚染地域が広がり、農産物にも被害が広がることは、政府と電力会社の賠償責任を膨大なものに拡大する。この賠償責任を可能な限り小さくするために、
 
「この程度の放射能を浴びてもただちに健康に害を及ぼすことはない」

「この程度の放射能汚染の野菜を摂取し続けてもただちに健康に害を及ぼすことはない」
  
と言い続けているのだ。
 
 本当は、消費者も農家も、ともに被害者であるのだ。だから、消費者と農家が結束して、放射能汚染を生み出した政府と電力会社に適正な責任を求めるのが筋なのだ。放射能汚染そのものを批判することが罪悪であるとの空気が生み出されることは、政府と電力会社の思うつぼである。
 
 本当に安全だというなら、雨が降っているからといって現地視察を急きょ中止するようなことはするべきでない。菅氏も枝野氏も、公開の場で、基準値を上回る野菜と牛乳を毎日食べ続ける場面を放送するパフォーマンスを演じるべきだ。住民には安全だと言いながら、本人は雨降りには現地に近付かないのでは、誰も政府発表情報など信用しないだろう。
 
 農家は加害者ではなく被害者である。放射能汚染問題が生じたとしても、責任を負うのは農家ではなく、政府と電力会社なのである。
 
「ただちに健康に害をおよばすことはない」
との情報が流布されているのは、政府と電力会社が、政府と電力会社の賠償責任を最小化することを目的に、政府と電力会社を救済することを狙ったものなのだ。
 
 このことを、私たちは明確に認識しておかねばならない。

 

2011年3月21日 (月)

冷却システムの全面復旧実現が事態収束のカギ

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-994c.html
福島原発での放射能放出事故に対応して自衛隊、東京消防庁による放水作業が行われ、燃料棒保管プールへの給水が行われたことが伝えられている。また、発電所原子炉への電源回復が進められている。
 
 原子炉の電源が回復し、冷却システムが普及すれば、事態は収束に向かう可能性が高い。しかし、原子炉内部の格納容器のなかに炉心があるため、外から放水を行っても、炉心そのものの温度を下げることはできない。焦点はあくまでも電源による冷却システムを復旧できるのかどうかにある。
 
 しかし、原子炉内の復旧作業は高濃度の被ばくを伴うため、作業を行う技術者の被ばく量管理を極めて厳格に行わなければならない。原子炉内の配線等の損傷が極めて大きい場合、冷却システムの回復は容易ではないと推察される。
 
 放水作業が大規模に実施されたことで、事態が収束に向かうとの楽観論が支配しているが、現状はまだ全面的な楽観を許す局面ではないと判断される。
 
 また、福島県浪江町では、高水準の放射線量が継続して観察されており、福島原発から放射性物質が飛散した可能性もあると考えられる。
 
 また、放射能の人体に与える影響についても、単に放射線を浴びることと、放射線物質そのものを、何らかの経路で体内に摂取してしまうこととの間には、比較にならないほどの相違が生まれる。
 
 海外諸国は、周辺地域の現状に著しく高い警戒感を保持しているが、すでに明らかにされている事実から判断するなら、海外諸国の対応が適正なものであり、日本政府の対応は住民の生命および健康に万全を期すものになっていない。日本政府の姿勢は、政府と事業者の経済的負担を最小化させることだけを重視した、背徳の姿勢であると言わざるを得ない。
 
 また、浪江町の放射線量時系列データや、福島県東側海洋水域の放射能汚染状況についての詳細なデータを、隠蔽せずに全面的に公開することが強く求められる。


2011年3月22日 (火)

安全策でなく危険策を国民に強制する菅政権の愚

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-994c.html
菅−枝野体制下の福島原発放射能放出事故への対応は本末転倒である。

 本来、何よりも優先されるべきことは、国民の生命と安全を守ることである。したがって、放射能被害に対しては、万が一にも生命や健康に被害が発生しないことを目的に定めて、安全策を取ることが求められる。
 
 菅直人氏が常日頃自慢してやまない薬害エイズ問題でも、政府の対応のどこに問題があったのかと言えば、安全性が十分に確認されていない医薬品を認可してしまったことにある。政府は国民の生命と健康を守るために、万が一にも被害が発生しないように行動する責任を負っているにもかかわらず、その責任を十分に果たさなかったことが断罪された。
 
 今回の原子力事故の責任は政府と電力会社にある。事故をもたらした直接の原因は巨大な津波であるが、わずか100年前に、より巨大な津波を経験しているのであり、安全対策としては、当然、同規模の津波に備えておくことが不可欠であった。しかし、その備えが欠落しており、その結果として重大な事故が発生したのである。
 
 政府と電力会社に責任がある事故であり、国民はこの原子力事故の被害者である。地震と津波そのものは天災であるが、原子力事故は人災である。この点を踏まえても、電力会社も政府も、放射能被害が万が一にも発生しない対応を取ることが当然に求められるのだ。
 
 ところが、枝野幸男氏は、住民の避難エリアを20キロに定めたまま、拡大しようとしない。しかし、20キロエリアでは、原発事故発生後、コンスタントに100μSv/h(マイクロシーベルト/時)以上の放射線濃度が観測されている地点がある。
 
 この地点の年間放射線量は、1Sv(シーベルト)に近い水準に達する。原子力関連事業に携わる専門家の年間被ばく限度量は、0.05Svと定められており、この地点の年間放射線量は、この上限の20倍にあたる。当然のことながら、健康被害が懸念される放射線量である。
 
 諸外国は避難エリアを80キロメートル以上に設定した。観測されている放射線量を踏まえれば、当然の措置である。
 
 問題は、菅−枝野体制が、避難エリアを20−30キロから拡大しない理由である。その理由は、単純明快で、政府と電力会社の賠償責任額が拡大することにある。政府と大企業の支出を拡大させないために、国民の生命と安全を犠牲にする選択をしているのだ。

これを本末転倒と呼ばずして何と呼ぶことができるのか。
 
 国民の生命と安全よりも、政府の収支と大企業の利益を優先する政府を、日本の主権者国民は支持するのだろうか。国民の生命と安全を重視するなら、多少費用がかかっても、危険策ではなく、安全策を取るべきであると思われる。
 

 菅政権は2010年7月の参院選で、国民から「不信任」の判定を受けた政権であり、この参院選以降、政権として存在する正統性がないのに、不当に居座っている政権である。本当に国民にとってはた迷惑な存在なのである。
 
「2010年参院選が菅政権に対する信任投票である」と位置付けたのは、当の菅政権自身なのである。時事通信社のインタビューで、
「一言で言えば参院選は菅内閣に対する信任投票」
と発言した枝野幸男氏も、まさかこの発言を忘れたわけではあるまい。
 
 枝野氏は小沢一郎元代表などに対しては、理不尽で、正当性のない、卑劣な誹謗中傷を浴びせ続けてきたくせに、自分自身の発言に対する完全に無責任な行動については、しらばっくれるというのは、この人物が最低のモラルの持ち主であることを如実に物語っている。
 
 放射能で汚染された、安全基準を大幅に上回る食品を購入したくないという消費者に、「これを買って食え」という権限が内閣にはあるのか。消費者主権の言葉さえ、ご存じないらしい。
 
 基準値以上の放射能が計測される農産物を購入しないという消費者が増えると農家が困るから、そのような行動を取らないでもらいたいとの政府の主張が聞こえてくるが、これもはなはだ筋違いだ。
 
 放射能に汚染された食物が売れなくなるのは当たり前の話である。消費者を責める神経がどうかしている。消費者が放射能に汚染された農産物を買わなくなれば、当然、農家が困るが、その農家に対しては、損失を100%補償する責任が国と電力会社にあるのだ。
 
 枝野幸男氏は、
「放射能に汚染された農産物を買って食え」
と言うのではなく、
「放射能に汚染された農産物は売らず、買わず、食べないでください。
このことで発生する農家の損失については、政府と電力会社が責任をもって補償します」
と言うべきなのだ。

 
 農産物の価格は、供給が著しく減るために、恐らく大幅に上昇するだろう。消費者は本来の価格よりも高い価格で農産物を買わなければならなくなる。
 
 本来、この農産物価格上昇に伴う家計の支出増加も、政府と電力会社が補償する必要がある。政府と電力会社の間違った原子力発電推進政策が存在しなかったならば、農産物の価格上昇は生じていないからである。
 
「誰が、何を目的に、誰を救済しようとしているのか」
に記述したが、現在の菅−枝野体制の行動は、すべてが、
「政府と電力会社が、自分たちの費用負担を最小にすることを目的に、政府と電力会社を救済する」ためのものになっている。
 
 それが、
明らかに危険がある地域から住民を避難させない行動、
明らかに危険がある農産物を買って食えと国民に命じる行動
をもたらしている。
 
 菅−枝野体制の退場は秒読み段階に入っていたが、地震の発生で先送りされた。しかし、この菅−枝野体制が、主権者国民の利益ではなく、大企業と官僚の利益だけを追求する行動を取るなら、地震後の混乱のなかではあるが、この政権をつぶさなくてはならない。
 
 国民の不幸を追求する政権は、一秒でも早くせん滅することが国民の利益に適う。
 
 菅−枝野体制は、国民の不幸を追求しながら、自民党に大連立を呼び掛けるなど、自分たちの身分の安定化のための行動には余念がない。このような低劣な政権が存在していることは、日本国民にとって最大の不幸である。
 
 主権者国民は、この現実を直視して、一定の面倒はかかるが、政権差し替えに進まねばならないと思う。


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